アメリカ カリフォルニアに来て今年で12年、2024年から日米をつなぐ留学サポート事業を始めた私ですが、アメリカに来たばかりの頃、様々な出来事などをブログで発信していました。
当時の気持ちや考えていたことなどを懐かしみつつ、改めてここで振り返ってみるブログを更新中です。
(アメリカ カリフォルニア オレンジカウンティへの留学についてはこちらのページをご覧ください!)
今回はアメリカの小学校でびっくりしたこと 後半(学校にもマーケティング発想!)について。
当時私が実体験して感じたことなどを、是非お楽しみください。
★以下10年ほど前の私の記録です! ここで書いているルールや金額は当時のものですのでご注意ください★
アメリカの小学校に来て、びっくりしたことを10個選んで、紹介しています。
マーケティングが成熟しているアメリカですが、公立の学校も、マーケティングされています。学校への寄付金集め、学校区への寄付金集め、スポンサーからの寄付・・・いろんな手法が使われていて、本当にマーケティングの勉強になります。笑
今回は、10項目中、後半の3項目についてです。
6. インセンティブプログラム
宿題をしたり、先生の言うことをきちんとするのは、当たり前!と日本では教えてもらいますが、アメリカでは、きちんとできると、小さないいこと(インセンティブ)をもらえます。我が娘たちの学校は、キャラクターがコアラなので、”Cool Koala”(かっこいい、コアラ”というチケットがもらえます。これを貯めると、貯めたポイント(枚数)に応じて、賞品がもらえます。賞品といっても、100枚で、校長先生をランチを食べれる、50枚で、アイスが無料!(毎週金曜日に、アイスやさんが、学校にきている!)、25枚で、学校の名前の入ったリストバンドがもらえるといったものです。
クールコアラは、このような紙のカード。
その他にも、月に15冊以上本を読むともらえる、ピザハットのピザ無料券(ピザハットがスポンサーになっている!)や、クラスの先生独自のチケットシステムもあったりと、宿題やプロジェクトをするだけで、貯まっていきます。いつ、なんの賞品と交換するかは、生徒次第。ここでも、生徒の自主性を育む仕組みが取り入れられています。
右上が、Read a Bookのピザハット無料券、下のピンクが先日交換した、アイス無料券、その他、宿題が一回パスになる券や学校のカフェで並ばずにランチを買えるパスなどをゲットしています。笑
7. CS? 楽器が選べる、Music!
「生徒が自分のためによりよい選択ができる」ということを大事にしている、アメリカの教育。音楽の授業も自分で習いたい楽器が選択できます。(4年生から)
専科の先生による、バイオリン、チェロ、サックス、ボーカルなど。うちの娘は、歌が好きなので、ボーカル(歌)を選んだので、楽器はありませんが、英語での歌や、発声の仕方、音楽の歴史、楽譜の読み方を習っているようです。
年に3回ほど、学校のホールで各楽器の発表会が行われます。
日本のように、ピアニカ→リコーダーとやることが決められている音楽ではなく、自分の興味があるものを追求させてもらえる、そして、習い事で習ったら結構お金のかかる授業を学校でやってくれるのは、ありがたいですね。
マーケティング視点で言うと、これも、選択の自由を与える、カスタマーサティスファクション(顧客満足度アップ)のためのロイヤリティプログラムですね。
*学校区によって、予算カットで、音楽の授業がないところもあるそうです。
8. ファンドレイジング(寄付金集めの)学校イベント
先日3月に、運動会のないアメリカで、学校のマラソン大会がありました。
そのマラソン大会ですが、目的は、子供の運動能力向上だけでなく、学校への親からの寄付金集めが目的。ですから、自分の子供が、マラソンを一周走るたびに、親の寄付金が上がっていくシステムで、みんな本番では練習よりも多く走り、親はヒヤヒヤでした。
ノリのよい音楽に合わせて、楽しく?走る子供たち
親にとっては、恐ろしい、ラップ表。長女は39 周走り、$1かけていたので、$39ドルですね。後日、請求書が来ました!
さらに、スポンサーのChicken-fil-a (ハンバーガー屋さん)の牛も子供たちと走る。
Eat more Chicken! (もっと鶏肉を食べよう!)のシャツでおなじみのキャラです。
後ろに、学校のキャラのコアラもいます。
そして、マラソン大会当日はTシャツが無料で配られ、後ろにはスポンサー広告が。(無料には、かならず理由がある)そして、Tシャツは、無料だけど、$5の寄付を募ることで、PTAの運営費が稼げます。親もTシャツを購入することができ、それも、PTAにまわります。当日は、ターゲットからお水やアイスの寄付もあり、子供たちも大喜び!
2週間後に、マラソン大会の成績発表がありました。
マラソン大会で一番多く走った生徒の表彰もありましたが、一番多く寄付金を集めた子供も表彰され、$100以上寄付した家族は、表彰式に呼ばれ、お昼にピザパーティに招待されました。笑
さらに、$100以上寄付をした子供は、くじ引き参加券がもらえ、くじでディズニーランドの入場券があたって大盛り上がり?!
こっちにくると自分が払った見返りについて、とてもよく理解できるようになります。
ここまでくると、若干、学校のあり方についての疑問もわく、マーケティング先進国アメリカの学校ですが、このようにマラソン大会で募金することで、州の予算カットになっても、質の高い音楽の授業やアートの授業、そして、クラスにアシスタントの先生を雇うことができるようになったことを思えば、親としては納得ですよね。
最後に、学校の校長先生は、とってもフレンドリーで人気者。
日本の校長先生のように、スーツで「高いところから、長いスピーチをする」立場の人ではまったくなく、生徒とどんどんかかわり、誕生日には、一人一人の名前を放送し、休み時間には、一緒にグラウンドで遊び、ハイファイブをして回ります。
マーケティング視点で考えれば、学校の校長先生は、公務員とはいえ、学校のセールスマンですから、学校を盛り上げ、生徒の人気を勝ち取り、親からの寄付金を勝ち取る、大事なお仕事。さすが、アメリカ!です。
では、次回は、残りの2つをご紹介します。お楽しみに。
以上、いかかでしたでしょうか?
次回は、アメリカの小学校、びっくりしたこと10選!(後半その2)です♪
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