アメリカ カリフォルニアに来て今年で12年、2024年から日米をつなぐ留学サポート事業を始めた私ですが、アメリカに来たばかりの頃、様々な出来事などをブログで発信していました。
当時の気持ちや考えていたことなどを懐かしみつつ、改めてここで振り返ってみるブログを更新中です。
(アメリカ カリフォルニア オレンジカウンティへの留学についてはこちらのページをご覧ください!)
今回はアメリカ人が、どのくらい謝らないか。について。
当時私が実体験して感じたことなどを、是非お楽しみください。
★以下10年ほど前の私の記録です! ここで書いているルールや金額は当時のものですのでご注意ください★
こんにちは。
アメリカ文化と日本文化について比較をしていきましたが、今日は、アメリカ人は、「めったに謝らない」について、深堀りしたいと思います。
決して悪口でも、非難でもなく、アメリカ人は、自分が悪くても謝りません。
これは、日本人からすると決して気持ちのよいものではないのですが、アメリカ人が謝らないことに腹を立てるのも、同じくらいよくないことだなと感じています。
まず、日本人は、よく誤ってしまいます。
これもアメリカ人からすると謝り過ぎなのです。
「すみません」の中には、いくつかの違った文脈と意味が含まれています。
*お店や道の通りがかりに、道をあけてほしい
*店員さんを呼び止めたい
*店や道でちょっとぶつかってしまった
*待ち合わせに遅刻した
*仕事で軽いミスをした
*仕事で重大なミスをした
*言い方が悪く相手を傷つけた
*遅刻した
*車をぶつけてしまった
この状況すべてに、「すみません」「ごめんなさい」「申し訳ない」を使えますよね。
しかし、アメリカ人、英語の文脈ですと、以下のような対応をされます。
ケース1:
*お店や道の通りがかりに、道をあけてほしい
*店員さんを呼び止めたい
*店や道でちょっとぶつかってしまった
→ I am sorry ではなく、 Excuse me = つまり、 謝りはしない。
これは、翻訳の違いだけなので、なんとなく、納得できます。
日本人の感覚で、上記のExcuse meを使う場面で、よくI am sorry を使ってしまって、よく Don’t be sorry(謝らないで)と言われることもあります。
こちらもそこまで、誤ってるつもりでなかったので、逆に、「謝っちゃって、ごめんね、とまた恐縮してしまいます。笑
ケース2:
*待ち合わせに遅刻した
*仕事で軽いミスをした
*言い方が悪く相手を傷つけた
→ ミスした理由、自分の立場を説明し、相手に理解を求める。なるべく謝らない。
立場の違いからくる認識のギャップなので、自分のせいではない!という立場をとります。ここは、結構、理解に苦しむところ。
さっさと謝れ!と思ってしまいますが、謝ってきたとしても、あっさりしていて、日本人の期待値に満たないので、謝られた感じがしません。
ケース3:
*仕事で重大なミスをした
→謝る内容を吟味して、謝る
*車をぶつけてしまった、ケガをさせてしまった
→自分の過失と判定されるまで、謝らない。
ここも、疑問です。たとえば、銀行なのに、「振込金額が違う」、「振り込んだのに、入ってない」、という重大かつ、基本的なミスをしても、こちらが証拠をもっていかないと、「あなたの言っていることが正しいか分からない」「証拠をもってきて」とこちらに仕事させます。 (こちらでは、かならず、レシートをもらいましょう。)
さらに、弁護士や専門家だったとしても、弁護士の用意した資料に間違いがあって、役所から差し戻されたとしても、「修正したので、よろしく」と言った感じ。もう修正しているんだから、文句はないだろ、と基本的には思っています。
その間の時間やこちらの手間への謝罪がないのはもちろん、へたすれば、余分にかかったあちらの仕事までチャージしてきますので、ご注意を。
謝るときにに、「謝る対象を限定して謝る」というのもポイントで、特に自分のやった行為を謝るのではなく、あなたに不快な思いや不都合があったことに対して、すまないと言ってきたりします。
ビジネスレターの書き方講座でも、謝罪レターの書き方の例として、びっくりなアドバイスがありました。
文の構成として:
イントロ:
「お互いの理解が深まるいい機会を与えてくれてありがとう」
ボディ:
これこれがあって、あなたに不快な思いをさせてすまない。
しかし、我々は、このようにこの問題を解決した。
結論:
今後も、ひきつづき、あなたにとってよいサービスができるように、努力しつづけます。
というように、イントロと結論は、印象に残りやすいので、絶対に「謝らない」と教えられました。(謝るのは、ボディのみ)
最初と最後にも、「重ねて、謝罪します」などど入れた文は、悪い例として発表されていました。
そして、ボデイの誤り方も 「私のせい」という立場ではなく、「あなたが被害をこうむった」(あなたの立場からみたら、そうだったという事実に対して)、残念だった。というケース2のパターンにおさめようとします。そして、その問題に対して自分たちが何をしたかをポジティブにアピール。ここがポイントです。危機管理クラスをとったときにも、リコールや、会社の不祥事の時に、どのように記者会見するかを演習しましたが、とにかく、起こった問題をつげ、自分たちがそれに対して、どうアクションをとったかについて、詳細に述べる事を重要視していました。
そのときに、米国トヨタのリコール記者会見が弱腰のダメな例として紹介されていました。笑(日本人的には、申し訳なさそうにして、とても好印象だったのですが。)
日本人的には、すっきりと誤ってしまいたい!と思ってしまいますが、訴訟が日常茶飯事のアメリカで、気軽に謝る事で、実害があります。大変ですが、つねに、謝るに値するのかを考えて、謝るときは、謝る。そして謝っている内容をクリアにすることが大事のようです。アメリカでビジネスをするときには、日本人が1日に謝る数の10分の1、いや、100分の1くらいしか謝らないつもりでちょうどよいと思います。
アメリカでは、つねに、「ポジティブにフォーカスする」、という文化ですので、間違いがあったとしても、「お互いの理解が深まるいい機会を与えてくれてありがとう」、「修正した」ことによりフォーカスをして、Applogies のかわりに、Thank you。日本の「土下座」、「切腹」の潔さの美学などは、きっとアメリカ人には、理解できないコンセプトだろうなと思います。
では、明日は、「アメリカ人は、謝らない代わりに、よく感謝する」です。お楽しみに。
以上、いかかでしたでしょうか?
次回は、アメリカの素敵な習慣:感謝や声かけをたくさんする。です♪
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